UTRのしくみ

UTRはテニスの世界を公平で手に汗握る試合で満たすための世界標準評価システムです。年齢や性別、国籍、スキルレベルにかかわらず全ての選手は実際の戦績を同じものさしで測られ、1から16.50までの客観的な数字で評価を得ることとなります。

 

UTRの利点

UTRは時差なく選手のリアルなスキルレベルを示すことができます。UTRを手にすることで、選手としての成長をなぞることができ、自分のレベルに合った試合を選択することが可能になり、そして年齢や性別などの垣根を超えてネットワークを拡大させることも可能となります。


誰がUTRを持っている?

テニスをするすべての人がUTRを手にすることができます。あなたが趣味でテニスをしているだけであっても、ジュニアでも、高校生でも、大学生でもプロ選手でも、UTRは選手の実際のスキルを正確に測ることが可能です。


UTRと公認UTR

UTRは公認のトーナメント・イベントや非公認の試合など全ての結果をカウントします。一方で公認UTRは公認されたトーナメントやイベントでの試合結果のみをカウントします。例えばUSTAのリーグ戦またはトーナメントでの試合は公認・非公認どちらのUTRもカウントします。練習試合や友達とのカジュアルな試合など(主催者でなく)自分で投稿したスコアは非公認のUTRのみでカウントすることになります。


UTRの計算方法

UTRは選手の過去12ヶ月以内、最大30試合のスコアをもとにアルゴリズムを用いて計算します。 それぞれの試合ではアルゴリズムが試合の評価と試合の配分を計算します。最終的に選手のUTRは全ての試合の評価を配分で掛け合わせたものから導き出されます。


試合の評価

実際のパフォーマンスと期待されたパフォーマンス

全ての試合では対戦相手同士のUTRの差分をベースとして試合結果が予想され、これが期待値として設定されます。以下のような相手と対戦したとしましょう:

  • 同じUTRの対戦相手の場合、アルゴリズムは同数のゲーム数を期待値とします。相手より多くゲーム数を取ればUTRは上がります。
  • 対戦相手のUTRが自分より低い場合、システムが6-2, 6-2を期待値とした場合、6-1, 6-1で勝てばUTRは上がります。
  • 対戦相手のUTRが自分より高い場合、システムが3-6, 3-6の期待値を設定して実際には4-6, 4-6で負けた場合でもUTRは上がります。 

つまり期待値に対して実際のパフォーマンスがどうだったかでUTRは上がったり下がったりするのです。最初の試合をこなすとUTR の数値とともに暫定値を意味する"(P)"がつきます。およそ5試合をこなすと(P)が取れ数値が信頼に足るものとなっていきます。その後試合を重ねるごとにUTRは変化しその信頼性は上がっていきます。

試合の比重

試合の比重を計算する際に以下の要素が盛り込まれます。

  • 試合形式: 試合が長いほどレーティングでの比重が上がります。つまり4ゲームのミニセットや8ゲームのプロセットよりも3セットマッチの方がUTRが変動しやすくなります。
  • 相手のレベル: UTRがより近い相手との試合で評価の比重が上がります。自分がUTR6.00の場合、UTR4.00の相手よりも5.00の相手と対戦する方が比重が上がります。
  • 信頼性: 対戦相手のUTR信頼性が高いほどレーティングの比重は上がります。対戦相手が多く試合をして信頼性の高いUTRを持っているほどその試合の信頼性は高くなります。
  • 過去数ヶ月以内の試合の方がそれ以前の試合よりも評価の比重が上がります。

UTRを上げるには

  • より多くのゲーム数を取る
    • 試合の勝ち負けにかかわらず、また相手のレベルにかかわらず、期待値よりも多くのゲームを取ることでUTRは上がります。これが最善の方法です。
  • 試合頻度を上げる
    • より多くの試合をこなすことにより、より最新の状態が反映されます。またレベルが上か下かにかかわらず、自分とできるだけ近いレベルの対戦相手との試合が望ましいです。
  • 我慢強くなる
    • UTRは最新の結果と最古の結果を入れ替えるローリング方式のため、最新の状態がレートに反映されるのに時差が生じます。