IMGアカデミーウィンターキャンプ2019レポート

さて今年もIMGアカデミーのウィンターキャンプが始まりました。

先発の26日グループは経由地ミネアポリスからのフライトが遅延しタンパ空港でもバンのピックアップが遅れましたが、アメリカでは珍しいことではありません、これもいい経験と思い明日からのトレーニングに向けて切り替えていきます。

ブレークスルー

ブレークスルーというプライベートレッスンオプションを選択したRyuichiroは朝7時からスタート。昨日の移動の疲れも見せず黙々とボールを打っていました。ちなみにIMGアカデミーの「プライベート」レッスンはテニスの場合通常マンツーマンを意味します(それでも「必ず」ということではありません)が、サッカーやバスケや野球など他のスポーツでは通常は1対複数人となります。詳細は各スポーツのページでご確認ください。

テニスとバスケがスタート。まず全員が集合し、テニスの場合は年齢、ITF等の成績、スキル別に少しずつ小さなユニットに分かれていきます。バスケも全体でウォーミングアップをしながら身長、年齢、スキルで徐々にチーム構成を調整していきます。英語オンリーの世界に浸って面食らった後、徐々にそれに慣れていくことになります。スピードは人それぞれですがやはりベースがあると理解が早いのは言うまでもありません。一方で年齢が低いほど吸収が早く、言葉だけでいうとその両方が揃うのが理想的な条件となります。

テニス、バスケに少し遅れて野球、サッカー、ゴルフが開始。長距離フライトから来るデハイドレーションと時差のダメージもあるので初日はとにかく水分を意識して多く取り、ペースは抑えめに抑えめに、とアドバイスしました。

アクティビティ2019/12/23~29

今週のアクティビティです。このようにキャンパス内、キャンパス外とそれぞれ毎週アクティビティが用意されており、他のスポーツのプレーヤー達と親交を深めるチャンスです。毎週その週の初めの日に寮の1階やキャンパスセンターの受付に掲示され、参加者はそれを各自で確認します。

キャンプ開始からはや3日が過ぎだいぶこちらでの生活にも慣れてくる一方で、時差と疲れと緊張から免疫力が下がっていたのか体調を崩して夜中にジョンズホプキンス子供病院のお世話になる子もおり(もちろん弊社スタッフも同行しました)、あらためてヘルスサービスでの24時間体制サポートのありがたみを実感しました。これは案外見落とされがちですが、IMGアカデミーは医療部門をジョンズホプキンスにアウトソーシングしており、ヘルスサービスと呼ばれるこの医務室にはジョンズホプキンス子供病院に雇用されたナースが24時間体制で複数名常駐しています。今回はこのナース達の迅速で献身的なサポートがあって事なきを得たと言えるでしょう。

アクティビティ2019/12/30~2020/1/5

今週のアクティビティカレンダーが出ました。この週のポイントはやはり大晦日のカウントダウンにブッシュガーデンズに行くかどうか。子供たちなりに「$125あったら別のことに使うわ」と先ほどキャンパスセンターのカフェテリアでピザを食べながら現実的な相談をしていました。ちなみにこのブッシュガーデンズはクリスマスタウンがあり年始までアメリカのクリスマスの雰囲気が味わえるという意味では一見の価値ありです。

今日はまた新たな週の始まりで昨日到着したメンバーがチームプランBに加わりました。気づけばトレーニングはあと4日。明日は大晦日ですが、半袖短パンで正月感はゼロです。

ニック・ボロテリーの特別レッスン

世界ナンバーワンを10人指導したニック・ボロテリーの特別レッスンが(いつものように前触れもなく)行われました。参加者全員のスイングをみてアドバイスをした後は記念撮影をし全員にメッセージ付きサインカードが手渡されました。毎度のことながら90歳手前とは思えない熱量です。

ニック・ボロテリーが熱い講義を行なっていた頃その隣の体育館では日本バスケ期待の星の一人、田中力君が「ナショナル」と呼ばれるIMGアカデミーバスケのトップチームで将来のNBAプレーヤー達とトレーニングを行なっていました。同じその体育館の隣では名門パデュー大学などNCAAのDI入りを既に確定させた女子トップチーム、そのまた壁を挟んだ隣ではチームプランBを含むキャンパー達が汗を流していました。

2020年の元旦を迎えましたが極めて普通にトレーニングが始まり普通に終わりました。昨晩はアセンダーホールでカウントダウンをして遅くまで盛り上がっていたというのに皆元気なものです。残すはあと二日、怪我なく思い切りIMGアカデミーを堪能して欲しいと思います。

木曜日を終えこのキャンプも残すところあと1日となりました。友達も日本中、世界中にできたことでしょう。後ろから日本人らしき英語が聞こえると思ったらチーム・プランBの子がアメリカ人のチームメイトに色々話し掛けており嬉しく思いました。明日はブンデスリーガのフランクフルトがサッカーコートで練習を行うようです。もちろん長谷部選手も。残り時間このハード面でもソフト面でも恵まれた環境で多くのことを吸収してくれることを願います。

無事IMGアカデミーでの最終日を終えることができました。最後はコート、グラウンド、ジム、キャンパスセンター、アセンダーホール、それぞれの部屋でそれぞれチームメイトにお別れをし、連絡先交換をし、あまり話せなかった人とも握手をし、ハグをし、最後の最後に少し仲良くなったりして意味のある時間を過ごしました。普段は授業やテストのための英語が、生活やトレーニングのツールとしての英語に変わり、本当の英語を学ぶ意味を少しでも肌で感じてくれればいいなといつも思いますし、このキャンプの意味の半分はそういったことにあると思っています。これから最後のパッキングをして、帰路につきます。ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございました。